野球少年物語

野球をもっと好きになる。一生懸命頑張る野球少年の物語

土曜出勤

今日は土曜出勤日でした。
息子の練習に参加できず…。
残念でした。

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横浜ベイスターズ筒香選手の著書、
『空に向かってかっ飛ばせ! 未来のアスリートたちへ』を読みました。
痛勤時間中に一気に読みました。
筒香選手は子供の野球離れを危惧されており、
私はとても興味深く読みました。
素晴らしい本でした。
子供の野球離れは深刻です。
少子化なのに子供のサッカー人口は減っていないというデータも参考になりました。
金足農旋風や大阪の強豪学童野球チームの監督のパワハラ問題も取り上げられていて、
最近書かれた本だと思いました。

筒香選手は子供の頃は自由に細かいことは言わず、
フルスイングしてホームランを打たせるべきだ。
空に向かってかっ飛ばせ!とおっしゃっている。
私は少しだけ違います。
そりゃ誰だって打ちたい。
でも、野球の試合ってホームラン狙いばかりではないですよね。
ただ、かっ飛ばしたいだけならバッティングセンターで打てばいい。
色んな選手がいて、それぞれ得て不得手がある。
足の速い子、遅い子。
打つのが上手い子、上手くない子。
守備の上手い子、上手くない子。
いろんな子がいてお互いを思い遣って野球をやる。

話は変わりますが、
去年の夏の甲子園で金足旋風が巻き起こりました。
私は吉田君よりも印象に残った選手がいます。
それは準々決勝戦最終回でサヨナラツーランスクイズを決めた斎藤君です。
ツーランスクイズは学童野球ではよくある作戦ですが、
あの大舞台で決めるなんて鳥肌が立ちました。
これを決めた斎藤君は本当に素晴らしい。
これが野球の醍醐味なんだと思いました。
ノーアウト満塁で一打サヨナラの場面なら、
タイムリーヒットを打ちたいところです。


しかし、そんな場面でスクイズです。
これはギャンブルかもしれません。
ホームゲッツーも十分ありえますから、
最悪無得点で一気にツーアウトになるかもしれません。
そんな緊張する場面です。
9番バッターの斎藤君はバントに磨きをかけていたそうです。
バントを決める自信があったと言っていました。

二塁ランナーのスタートも素晴らしい。
三塁コーチャーの判断も素晴らしい。
これがチームプレーだと思いました。
これが野球だと思いました。
選手全員がホームランバッターではありません。
誰もが得て不得手がある。
ホームランを打てる子ばかりではなりません。
斎藤君は甲子園でそれまでノーヒットだったんですね。
でも、バントには自信があった。
この一打ってホームランよりも十分価値があると思いませんか?
私はこれが2019年夏の甲子園のベストシーンだと思います。

今の学童野球は詰め込み過ぎと言われるかも知れませんが、
私は子供のうちに色んなことをやった方が吸収できると思うんです。
その子の可能性の幅を広げると思うんです。
また子供の自由に任せてばかりいたら、
好き勝手にやる子供も出てきます。
それはチームとは言えません。

私は犠牲バントが好きなんです。
自分がアウトになってランナーを進める。
そんなスポーツありますか?
私は知らないのであったら教えてください。

学童野球の指導者が厳しいという話も本の中にありました。
先の大阪の強豪学童野球チームの監督のパワハラ問題も関係しますが、
私は厳しさの中に楽しさがあるし、
努力の先に勝利があると思います。
勝利至上主義ってわけではありません。
やっぱり勝つために努力するべきなんです。
その結果、負けることもある。
でも勝つから野球って楽しいんでしょ。

筒香選手はピッチャーの投げ過ぎについても危惧してました。
ピッチャーの投げすぎは監督コーチの責任です。
球数制限を導入するのは良いですが、それによって何が起きるかも考えてほしい。
球数だけどなく、試合間隔を空けるなど運営も見直す必要があるとおもいます。
そういう意味では筒香選手のリーグ戦はよいアイデアだと思うんです。

筒香選手の言うように、
子供のうちはフルスイングでホームラン!
野球は楽しい!
それでもいいと思います。
私が子供の頃はとにかくダウンスイングしてゴロを打てだったのだから…。
でも、色んな子がいます。
色んな野球を覚えて自分の得意なものを見つけて
チームに貢献するのも野球だと思うんです。

息子は凡人ですが、誰よりも努力する凡人であってほしい。
努力の天才ではなく努力する凡人です。
凡人でもやればできると思うし、やらなければただの凡人で終わる。
監督に厳しい事を言われて凹んでいる場合じゃない。
そんな豆腐メンタルでこれからの長い人生戦っていけるのか?
世の中、そんなに甘くないよ。